FIREWATER

Me and Joe -中表紙2

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2012.5.12
中表紙1の絵を、毎日少しづつ意識全開で描いた後、その高まった気持ちを抑えるために、余った絵の具を使って、適当に色を塗り重ねていきました。

Hに、中表紙1の絵を見せたら気に入ってくれた。
その時に、この適当な絵も見せたら、もう一枚の絵はこれでいいんじゃないか、ということになり、その絵に少し手を加えることで決定した。

まだ手を加えなくちゃいけないけれど、だいたいの枠組みはできている。
あとは最後の仕上げを、どのタイミングで終わらせるかが重要なポイントです。

4月の中から、どうもタイミングがあわず、仕上げに手が回らなかった。
Hから、GW前に描けるかい?という電話が入ったが、描けないかもしれないと答えた。

5月に入ってしまった。
GW、嵐の中道東にキャンプにでかけた。
寒いバンガローの中で鍋を食べていたら、段々描こうという気になってきた。

キャンプから帰ってきた翌日、朝三時半に起きて、アイヌネギを採りにいった。
ウインドブレーカーに長靴に手袋、カッター、リュック、熊よけの鈴、方位磁針。まだ日があがらないうちに素早く用意して、車に乗り込んだ。
普段車を運転するときは、大音量でロックを聴いているけど、この時は無音で出かけた。

一時間ほど車を走らせたところに僕の場所がある。
軽くストレッチをして、崖をはっていき、山の中に入っていく。

あるある!

この瞬間ほど、心が躍るものなんてそんなにあるもんじゃない。
毎年の春の、厳しい冬を乗り越えた後の、この瞬間。
今年もようやく始まった!

崖からすべり落ちながら、群生している場所から場所へと移動しながら山の奥へと入っていきます。


奥へ奥へ進んでいくと、そのうち恐怖を感じてきます。
恐怖が大きくなるにつれ、アイヌネギは太くなっていく。
その太さがさらに恐怖を増進させる。

熊がいそうだな...

この考えが深い森の中で頭に浮かぶと、本当に怖い。
それでもここまでなら大丈夫というポイントを自分で広げていきます。鈴をならし、方向を確認し、わけのわからない気合いをいれて声をだして、太いアイヌネギを採っていく。
これはとても危険な賭けで、遊びではない。
だって、この森には確実に熊がいて、そしてそこは彼らのテリトリーなのだから。

ここから熊との駆け引きが始まる。
熊もこっちの存在に気づく。
一歩づつ、慎重に足を運び、太いアイヌネギを採っていく。
ここから先に入ってはいけないと、熊が警告を与える。
それでも僕はもう一歩足を進める。足を進めた結果、さらに太いアイヌネギをさずかる。
熊の警告は大きくなっていく。
僕は少し迷ったけれど、その警告に結局従う。

そんな駆け引きを何度か繰り返し、リュックはいっぱいになっていく。

今年もいっぱい採ってきた。

アイヌネギを採った翌日から、中表紙2の仕上げに取り掛かった。
描いてるときは、そんなに意識はしてなかったけど、この絵は、熊と僕との駆け引きが重要なポイントになっているのかもしれない。

そんな熊との駆け引きをして採ってきたアイヌネギは最高にうまい。
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by firewater19780530 | 2012-07-28 14:20