FIREWATER

出口がない

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2007.10.3
僕は描いている時、色んなことを考えます。
考えながら描いているわけだから、きっとその考えが反映されている気はするんだけど、どうなんだろう?
シンガーは、自分の思いを詩にできます。それは直接的でつたわりやすい。
絵の中にそんな直接的な思いを書きこもうと試みた作品です。
日本語で、絵として成り立つのか不安だったので、絵の邪魔にならないように小さくめだたないように、でもはっきりと書きこんでいきました。
浮かんだことを、衝動的に絵に書きこむことはよくありましたが、細い筆を用いてじっくりと書くというのは初めての試みです。
慎重に書いていくにつれ、その思いは最初頭に浮かんだときの新鮮さは薄れていきます。そして丁寧に書けば書くほど自分の思いとはかけ離れていった気がします。そのせいもあり、自分の思いを書いたようには思えないので、とても客観的にその文字を見ることができて、俺はいったい何を考えているんだ、と困惑してしまう。そして、よくこんなしょうもない事を長い時間をかけて書いたなーと感心してしまいます。

この画像では、そのフレーズを読むことができないので、いくつかを紹介します。
”部屋を出た” ”ダンボールがよく切れる鍵” ”今日は満月” ”時間はのびる” ”治療がはじまり才能がかれていく” ”止まっている時にしなければならないこと” ゆがんだ感情が小さな体の中でうずまく” ”酒の副作用” ”たぶん今日、明日中に閉じてしまうので早めに、注意深く、タイミングを見計らってください”などなど。

きっと関係してると思うんだけど、この年の八月にダリ展にいきました。落雷をうけたような衝撃で、札幌の街をさまよい歩いてしまった。オーガニックレストランに入り精進料理を食べ、古着屋で子供のTシャツを二枚買い、最後は夜の豊平川でビールを六本飲みました。
いやーー、すごかった。
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# by firewater19780530 | 2010-11-17 21:37

死にたくなる

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2003.7.11
ジミヘンです。
この頃、好きなミュージシャンをまとめて描いていました。ただ、当時はそのミュージシャンを思い浮かべてその人そのものを描くというのではなく、自分と重ねあわせてそのミュージシャンを解析していくという描きかたでした。
だからその時描いたミュージシャンは、どれも自分の分身のような感じです。
抽象的な自画像のようなもんですね。

今は誰かを描くにしろ、自分のことは端に置いて、その対象そのものを描くというほうが興味があります。もしくは、全く違うものを組み合わせてその対象を表現したり。

当時、自画像的なミュージシャンを沢山描いたから、自分の基盤みたいなものが漠然とながら築けた気がします。その基盤があるから、色んな絵を楽しく描ける気がする。
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# by firewater19780530 | 2010-09-22 01:19

THE NIGHT HAND

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2004.4.4

この頃アメコミにはまっていて、大川リエさん(妻)のつくるクマをモチーフに、シリーズ化して楽しんでいました。
当時は何を描くにしろシリーズ化させて、ストーリー性を持たせるのがマイブームで、わけのわからないストーリーをつくりあげては、奥さんに説明してこまらせていた。
この絵は、アメコミシリーズ二枚目の作品です。

アメコミのすごいところは、原色をベースにした配色、誇張されすぎてちょっと見づらい遠近法、キャラクターのすごい表情、効果音、などなど。自分では考えつかないアイデアが満載です。もちろんそうでないものもあるんだろうけど、僕が所有しているものはすごいです。

僕は基本的にぼやけた感じの絵が好きなので、ついつい白を多用してしまう。
この絵も、もっと原色でせめたらもっとビビットになったんだろうけどちょっと腰がひけて、白を混ぜてしまった。
でも、本当に自分にはないセンスなので、出来上がったものを客観的に眺めるととても新鮮でした。
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# by firewater19780530 | 2010-09-17 00:42

人か金か

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2009.3.17

僕ら夫婦は、古い招き猫を収集しています。
最初は、この年の奥さんへのホワイトデーの贈り物として買ったんだけど、一年でけっこうな数を買ってしまった。
僕も奥さんも収集癖があるようで、招き猫集めは二人の趣味が合致した珍しい例です。

今日骨董屋で売られている招き猫の多くは、皿の絵付け師の下っ端が土産物として、バイトがてらにささっと描いていたものらしい。なるほど、その絵付けは全く心がこもっておらずひどいものが多い。でも、その心ない絵付けが段々はまってくる。
古いものだから、怨念というかオーラというか、そんな雰囲気も伝わってくる。さらには金を招くための猫だから、人間から託された想いも半端なものではないだろう。でも本人たちは、そんな人間たちの身勝手な期待にもあまりプレッシャーを感じず、マイペースに生きているようです。

奥さんの店、LiLLiputで全国各地から集めた猫たちが集結していますので興味がある方は見にきてください。
みんな一緒のガラスケースに飾っていますが、それぞれ自分のことしか考えていないようでおもしろいです。

この絵の猫は、二番目に買った土の猫です。真面目な顔つきをしていて、それでいてひどく汚れているところが愛らしい。原画販売用にアクリル絵の具で描いたものなんですが、奥さんが気に入ってしまい捕られてしまいました。
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# by firewater19780530 | 2010-09-16 01:12

ナーバス

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2000.10.3

基本的に絵を描くときは素面です。
この絵はそうじゃないときに描いた稀な作品です。
当時は精神的にすごく落ち込んでいてそんな気分と呼応してとてもダーティな絵になりました。
出来としては最悪ですが、当時の気分が正直に現れている。
色々ある作品の中の一枚として、こんなのもあってもいいんじゃないかと思います。
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# by firewater19780530 | 2010-09-15 00:49