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FIREWATER

THE END


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2005.1.30
一度きた波には、惜しくも乗りそこね、4年後にもう一度流れがやってきたような気がした。
新しい飛び道具も手に入れ、強力なブレインを手に入れ、すべて上手くまとまると信じていた。
年が明けるまでは良かったんだけど...

12月の終わりに、不吉な予言が頭をよぎった。
その予言は当然のように当たってしまい、そこから脳がメルトダウンした。
シベリアの収容所に送り込まれたおじいさんと知り合い、その話を会うたび聞かされ、その時の気分と波長があってしまい、落ちるとこまで落ちていった。
これは、ひさしぶりにまずいなー、きっとまだまだ続くんじゃないかなーと思っていたらやっぱりまだまだ続いた。
10代後半から、20代前半にかけては、こんな精神状態を楽しんでいたんだけど、今はそんな余裕はなく、だから何とかしようと思った。
最後の切り札を出した。これなら何とかなるかもしれない。すごいことが起こるかもしれない。

しかし、そんな奇跡は起こるはずなない。
収容所のおじいさんと一緒に雪かきをしているとき、最期の通達が届いた。
降りしきる雪の中、立ちすくんで泣いた。

じいさんは相変わらず雪をかきつづけ、シベリヤギャグを今日も全快で飛ばしまくっていた。

雪は降り止む気配はなかった。

何なんだろう?

こんな気分を経験するのが必要なんだろうか?こんな雪の日になんで一生懸命雪かきしなきゃならないんだ
?なんで収容所にはいらなきゃならない?何でお前らそんなに偉そうなんだ?
今まで生きてきて、疑問ばっかりだ。
このあたりで、深みにはまるのを放棄しなきゃいけない。
自分の中に入り込みすぎると、抜け出せなくなってしまう。

じいさんと雪をかきつづけた。
雪はだんだんやんできた。


しばらくは何も考えず、絵もかかなかった。
肩にのっかていた重荷がなくなった。

でもやっぱり頭の中から、いや体の中から絵は溜まっていき、吐き出される。
今回のダメージはでかかった。でもそれに負けない絵ができた。
ここからもう一度、始めよう。

おじいさん、まだ生きてんのかな?
by firewater19780530 | 2011-06-07 18:57